7/11(土) 北海道4日目。
富良野の宿をチェックアウトし、朝からクルマで十勝へ移動しました。
北海道入りした初日に入手した例の「林道のカギ」を使うときがきました。
ツアー客が離れたであろう11時すぎを狙って、林道へ向かいます。
その林道とは糠平湖の「糠平三股林道」です。
現在、この林道は通行制限がされており、車両が自由に入ることができなくなっています。
そのため、管理事務所で通行許可の手続きを行い、林道のゲートを開けるカギを借りる必要があるのです。
自転車でなら通行できるのではないか、と考える方もいると思いますが、やめたほうがいいです。
このエリア、ヒグマが頻繁に出没しているエリアとのことで、自転車・徒歩では絶対に入らないように、と管理事務所の方の説明で強く注意されました。
糠平三股林道のゲートに到着。
林道のカギを使って入っていきます。
細いダートの路を4キロほど進んでいきます。
テレイン・レスポンスの砂地モードを初めて使いました。(使うまでもなかったけど)
開けたところに出てきましたが、まだ先があるみたい。
ということで先に進んでいくと... 行き止まりでした。
先ほどの開けたところが正解だったようです。
ヒグマ注意の看板。ホントに出るっぽい。
ここから先はクルマが入れない遊歩道。
徒歩で進んでいきます。
遊歩道というより、かなり雰囲気のある森の中をクマベルがわりの気付きベルを大きめに鳴らしながら進みます。
動物の足あとらしきものも...
倒木などでなかなかスムースには歩けません。
そしてついに森を抜けると、一気に風景が開けました。
ついに来ました。
タウシュベツ川橋梁です。
さっきまで歩いてきた遊歩道は線路の跡だったようです。
タウシュベツ川橋梁は、すでに廃線となった旧国鉄・士幌線の橋梁の遺跡です。
6月ごろから糠平湖の湖に沈みはじめ、秋ごろには湖に隠れてしまい、冬の間は凍結した糠平湖で氷漬けとなります。
通常、この時期(7月)だと橋脚の足元にも水がきているはずですが、昨年・今年と遅いようで、橋脚回りは緑に覆われており、湖底を歩くこともできました。
横から見た橋の全体像。
橋と糠平湖のパノラマ。
橋はかなり老朽化が進んでおり、上部はコンクリートも剥がれ、鉄筋もむき出しになっていました。
真ん中あたりの欠落している箇所は、十勝沖地震の際に崩落したのだとか。
全体的にまわりのコンクリートがはがれ、砂利が見えています。
ヒビも多数確認できました。
毎年、秋~春に糠平湖に沈み、氷漬けになるわけですが、それによって通常の2倍以上の速度で劣化してしまうんだそうです。
劣化が進んでいるため、この橋を完全な形で観ることができるのはあと数年ではないか?とも言われています。
なので、今回の旅行では何としてもこの目で拝んでおきたかったわけです。
人知れず静かに佇み、朽ち果てるのを待つだけの橋脚。
えもいわれぬロマンを感じます。
もうひとつやりたかったことが、この風景に自転車を入れての撮影。
湖底に水がきていなかったので、自転車のトライアングル部分を肩に担いで運び、自転車を置いて撮影しました。
ここは湖底に沈むであろう場所。
糠平湖は人工的に作られたダム湖のため、湖底には大木の切り株がいまでもたくさん残っており、不思議な空間になってました。
広大な土地に切り株しかないという不思議な景色。
ヒグマに遭うことなく無事に抜け出せました☆
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タウシュベツ川橋梁の見学は、今回の北海道ツーリング旅行でも大きな思い出になりました。
iPhoneの待ち受けもコレになっちゃってたり。
いやー、それにしてもスゴいところでした。
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